いつもお引き立て頂くお客様が、お店に並んだある器をご覧になっておっしゃいました。
「こどもに・・・こういう器を使わせたい。こども用はないですか?」

お客様とのお話から生まれた、
こどもたちのためのうつわです。
大きさは実際使われていた器から採寸、安定さを考えた低めで大きめの高台。
3歳前後から使えるように製作して頂きました。
くろねこ、きじねこ、しろねこ、とらねこ、ぶちのねこが
星を見上たり、毛糸玉をつくったり、サッカーボールを蹴ったり、積み木をしたり
思い思いに遊んでいます。

ごはんは楽しい時間。

「給食というごはん時間を知った子供のころ、
机に並んだプラスチック製、金属製のいれものが苦手でいつも最後まで食べていた。」

「家では子供にいっさいそういう素材のウツワは使わせなかった。だから、孫にも使わせない。」

「割れないからいいじゃない。って言われるけど、私はこれでいくって決めてるんです。」

「2歳半だけど、分かるのね。これはこわれるもの。
大事なものはちゃんと両手で持たないとだめだって。そうやって物の大事さを知っていくのね。」

お客様からお客様へと共感の言葉があふれます。

” ちいさなひと ” であるこどもたちに
あたたかみのある器をつかった楽しい時間を体験してほしい。
自分がつかうものについて感じることができるひとであってほしい。考えるひとであってほしい。
それをつくるのも、伝えるのも傍にいるひと。

ちいさかったときの感受性はおとなになってもつづいています。

小さな道具が教えてくれる深くてやさしいこと。
気づかぬうちに養われ、育まれていく大切なもの。

ぜひご覧くださいませ。