徹山’1506
夏には夏の色がある。
ゆく川の流れは絶えずして しかももとの水にあらず。
よどみにうかぶうたかたは かつ消えかつ結びて 久しくとどまりたるためしなし。
「方丈記/鴨長明」
君が手に触るる水は過ぎし水の最後のものにして
来るべき水の最初のものである。
現在という時も またかくのごとし。
「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記/レオナルド・ダ・ヴィンチ」
徹山を眺めて、浮かぶ一節。
川も水も季節もみな同じ。