夏には夏の色がある。


ゆく川の流れは絶えずして しかももとの水にあらず。
よどみにうかぶうたかたは かつ消えかつ結びて 久しくとどまりたるためしなし。
                                「方丈記/鴨長明」

君が手に触るる水は過ぎし水の最後のものにして
来るべき水の最初のものである。
現在という時も またかくのごとし。
                 「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記/レオナルド・ダ・ヴィンチ」

徹山を眺めて、浮かぶ一節。
川も水も季節もみな同じ。